政策や提案

2004年 10月8日

新幹線騒音問題についての申し入れ

熊本県知事潮谷義子様


      新幹線騒音問題についての申し入れ

 九州新幹線(八代ー鹿児島間)画今年4月開通し、地域活性化の気運が高まっていますが、一方、九州新幹線の騒音問題が沿線住民のあいだで大きな問題となっています。日本共産党は、9月25日、10月4日の両日にわたり、八代市中片町、宮地町、坂本村鶴喰、水俣市長野などの沿線住民から聞き取り調査を行いました。
 この調査活動の中で、沿線住民からは、「夜の回送列車の騒音と振動で目が覚める」「上下線がすれ違うときの騒音が特にひどい」「曇り、雨のときの騒音がひどい」「高架が家の真上にあるので落ちてきたらどうなるのか不安」などの切実で深刻な声が寄せられました。騒音基準を超えている坂本村鶴喰地域(73デジベルから83デジベル)の住民からは、「息子夫婦が一緒に住んでいたが、新幹線開通以来、騒音がひどく八代市に転居してしまった」との深刻な話も聞かれました。九州新幹線が熊本市さらには終点博多まで全線開通という事態になれば新幹線のスピードはもっと早くなり、沿線住民にとって騒音、振動問題はますます申告となります。日本共産党は、この間の調査にもとづいて以下の申し入れを行うものです。

1.九州新幹線の騒音調査で県内250箇所の沿線住宅のうち約3割以上で環境生の環境基準を超えた住宅であることが新聞報道で明らかになっています。しかし、騒音調査のデータが沿線住民、各自治体に開示されていません。騒音調査の結果を沿線住民、自治体に開示するように、鉄道建設・運輸施設整備支援機構、国土交通省にはたらきかけること。

2.4月の新幹線開通が、沿線地域の環境と地域住民のくらしにどんな影響を与えているか改めて環境アセスメント(環境調査)を実施するようにJR、整備支援機構、国にはたらきかけること。

3.坂本村では、村独自に騒音調査を実施することにしています。沿線住民の安全と健康、沿線住民の平穏な生活を守る立場から熊本県としても独自の環境調査を行うこと。

4.夜の回送列車の騒音、振動問題は、沿線住民が安心して眠ることもできないような深刻で緊急に解決が迫られている問題です。回送列車のスピードを減速するなどの対策をとるようにJR、国に要請すること。

5.なお、今後の新幹線工事では県内の業者への工事発注を抜本的に高めること、環境対策に万全を期すとともに、住民への説明責任を果たし、住民の十分な理解と合意を重視して新幹線建設を行っていくことをはたらきかけること。




日本共産党熊本県議会議員 松岡徹
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